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T6 焼入れで 0.02 mm の組立面は崩れるか|ダイカスト 加工公差

目次
焼入れが 1.5 mm フレームに与えるもの
矯正は T6 と CNC の間に置く
0.02 mm はどこから来るか
薄肉を弾かせずにクランプする
平面度 0.03 は自由状態か拘束か

T6 の焼入れだけが ±0.02 mm の組立面を崩すわけではありません。焼入れは 1.5 mm の ADC12 フレームをその帯から動かします。動いた分を戻すのが工程の順序です。ダイカストの後加工で T6 の後にフレームを矯正し、CNC後加工で面と穴を同一段取りで削ります。ダイカストの加工公差は、この順序から決まります。

焼入れが 1.5 mm フレームに与えるもの

ADC12 の T6 は、フレームを 490~510 °C の溶体化処理温度で保持し、焼入れし、時効させます。フレームに T6 を掛けられるかどうかは、図面を出す前に工場側が確認します。1.5 mm の壁と、それより厚いジョイントのボスを併せ持つフレームは、一つの速さでは冷えません。壁が先に冷え、ボスは遅れて、壁が固まった後も収縮を続けます。その結果フレームはねじれて反り、ジョイント座面は ±0.02 mm の設計目標から外れます。

壁は 1.5 mm、平面度の帯は 0.03 mm、穴位置は ±0.02 mm です。座面の 0.03 mm の反りは壁厚の 50 分の 1 にあたり、そこから削った穴は反りに沿って傾きます。ボルトが面を押さえ込むと、穴も一緒に動きます。

矯正は T6 と CNC の間に置く

工程の順序は決まっています。真空ダイカスト、ゲート切断、T6、矯正、CNC後加工です。矯正は焼入れを終えたフレームへのプレス工程で、切削で使うのと同じパッドを基準に測りながら進めます。どの座面にも削る金属が残るようにするためです。矯正が全体の形状を決め、面そのものは目標まで削って仕上げます。

矯正を飛ばすと、その仕事は刃物が引き受けます。反ったフレームを治具で平らにクランプし、面を削り、クランプを外すと部品は戻ります。取り代を削り取ることは、応力を開放することでもあるので、機械の上で ±0.02 mm に入って見えた面が、クランプを開けた後に動きます。

矯正はデータムを直せません。間違った面を基準に矯正すると、座面どうしは揃ったまま、間違った位置に揃います。プレス工程にはリスクがあります。焼入れした壁を冷えたまま曲げると、表面に跡が付いたり、フィレットから割れが入ったりします。だから矯正は測りながら進め、力をかけて押し込む工程にはしません。

0.02 mm はどこから来るか

±0.02 mm の組立面と ±0.02 mm の穴位置は設計目標で、どちらも三つの決定の上に成り立ちます。データム面、切削が残す取り代、部品が受ける段取りの三つです。

データムは機械加工したパッドでなければなりません。1.5 mm の鋳放し壁にデータムを取ると、切削は、誰も測っていない面から抜き勾配、表皮、鋳造のばらつきを引き継ぎます。機械加工したパッドを基準にすれば、面と穴を同一段取りで削れるので、穴の並びは独自の位置合わせではなく、面に従います。

二つ目の段取りは、刃物が削り始める前に、再位置決めの誤差を使い切ります。薄肉のフレームでは、この誤差が、割り当てられた公差の帯を超えることがあります。

薄肉を弾かせずにクランプする

1.5 mm の壁はクランプ圧で動きます。強くクランプして面を削り、治具に載せたまま測ると、値は良く見えます。クランプを外すと面は公差の外へ戻り、穴中心も一緒に動きます。

治具は機械加工パッドで位置を決め、切削する壁の下を調整式のサポートで支えます。クランプ力は部品を座らせるだけの低い値にし、部品を曲げる力にはしません。三次元測定機(CMM)は、治具と同じデータムで、治具と同じ向きに合わせます。合わせなければ、検査表は工場が作っていない部品を説明することになります。

座面が剛性の高いボルト締めプレートに付く場合は、拘束した状態の検査が実使用に合います。ボルトを締める前に座面が平らでなければならない場合は、自由状態だけが判断の根拠になります。

平面度 0.03 は自由状態か拘束か

平面度は形状公差です。ISO 1101 は検査が測る領域を定めますが、それを自由状態に適用するか拘束状態に適用するかは、図面の決定です。書かなければ、二人の検査員が、どちらも正しいまま違う結論を出せます。

表の数字はすべて設計目標で、目視で判断せず、CMM の点図で測ります。

要件

目標(単位)

確認方法

工程上の位置

組立面

±0.02 mm

CMM の点図

矯正後の切削

面の平面度

0.03 mm

CMM、自由状態または拘束状態

面と同一段取り

穴位置

±0.02 mm

CMM、面と同一段取り

面と同時に穴あけ

矯正

切削の前

データムでのプレス確認

T6 と CNC の間

データムパッドに印を付けた図面を送ってください。平面度の指示には自由状態か拘束状態かを書き、矯正は T6 と切削の間に入れます。面と穴中心の CMM 点図を依頼してください。

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