Zamak のベゼル押さえリングで爪根が折れるとき、二つの不具合が同時に起きている。荷重を分散できない小さな爪根の R と、80–200 N の窓を外した圧入力である。合金が原因になることは少ない。ASTM B86 AC41A で鋳造した Zamak 5 のリングは、窓の内側で圧入すれば、割れる前に曲がる。
部品は 26 mm のリングで、壁厚は 0.8 mm、内側の爪 3 本は 120° ごとに置く。いずれも設計目標の値である。各爪は、十分の数ミリの断面に荷重を通す。
爪根が割れるのは、荷重の通り道で最も薄い部分だからで、圧入力はまずそこへ届く。亜鉛は荷重が分散すれば曲がり、一点に集中すれば破れる。鋭い角があると、普通の押しが、リングの胴の応力をはるかに超える局部応力になる。
120° ごとの 3 本の爪が荷重を分け合うのは、3 本が同時に当たるときだけである。他の 2 本より高く出た爪が力の大半を受け、その爪根から先に折れる。牌号は答えにならない。合金の選択は、工具が削った位置に R を残すだけだからだ。組立は一度きりで、やり直しはきかない。
80 N から 200 N の間で、相手ケースを付けた圧入力試験台で読む。この帯を下回ると、リングは緩く、風防が浮くか回る。上回ると、爪根は断面が支えられる以上の荷重を受け、目視では通っても割れを抱えたままになる。
記録の一例では、1,000 個のうち 7 本の爪根が折れ、圧入したプレスは 320 N を示した。200 N の上限の 1.6 倍である。力は作業者の勘ではなくストロークで決まる。だから対策はプレスへのストッパで、これは部品単価ではなく型費として見積もる。
爪根の強さを決めるのはゲートとオーバーフローである。硬い牌号に替えても、爪根は強くならない。ここの設計目標は、中心ゲートと、爪根の外側に置くオーバーフローである。爪根に最後に回る湯は、凝固する間も湯の供給を受ける。オーバーフローを内側へ移すと、爪根は供給のないまま凝固する。
増圧の効きは、多くの工場が思うほど大きくない。これだけ薄い Zamak 5 の部品では、20–30 MPa はキャビティを写すが、すでに閉じた爪根を押し潰せない。金型は 8 キャビティ、8407 のインサートで、設計目標は 500,000 ショットである。オーバーフローを動かすのは金型の仕事で、トリミングの仕事ではない。
破面が、鋳造の不具合と圧入の不具合を分ける。力が過大で折れた爪根は、断面全体が伸びた鈍い金属肌になり、縁は離れる前に引き伸ばされる。鋳物が空洞だったために折れた爪根は、破面の中央に滑らかで丸い空洞があり、その引き伸ばしがない。
引け巣は最後に凝固する場所にできる。ここでは爪根がそれである。リングを相手ケースに座らせて力を読み、そのあと破面を見る。力が帯の内側で破面が健全なら図面の問題、力が帯を超えていればプレスの問題、破面に空洞があれば鋳造の問題である。
図面に足すのは二つ。爪根の R と、測定した相手ケースを添えた圧入力の上限である。記録の例では、爪根に R0.2 mm を入れ、行程ストッパでプレスを帯の内側に収めたところ、同じ試験台での折れはゼロに戻った。
R だけでは足りない。力の上限だけでも足りない。R を大きく取っても、プレスが行き過ぎれば破れる。ストロークが正確でも、鋭い角で削られた爪根は折れる。
爪の高さは三つ目の指示値で、鋳造のあとに内側の爪を整修して決める。下の表は図面の設計目標である。
| 図面の項目 | 目標 | 許容範囲 | 確認方法 |
|---|---|---|---|
| 爪根の R | R0.2 mm | 鋭い角がないこと | 工具で確認 |
| 圧入力 | 80–200 N | 相手ケースで 80–200 N | 圧入力試験台 |
| 爪の高さ | 1.2 mm | 1.2±0.05 mm | マイクロメータ |
| 爪の位置 | 120° 割り出し | Ø0.1 mm | ゲージ |
| 破面 | 健全な金属 | 引け巣がないこと | 目視 |
爪根の R と圧入力の帯を記入した図面に、力の基準になる試作ケースを添えて送る。この三つが揃えば、爪根の問いは見積の一行になり、二社目も同じ前提で答えざるを得ない。